犬と猫の獣医栄養学 by DC one dish 開設

栄養学を専門にする獣医師集団として、飼い主様・獣医師様に情報提供致します。

DC one dishでは飼い主様、かかりつけの獣医師様と連携し、完全オーダーメイドの総合栄養食、療法食のレシピを作成しております。
動物たちに対する飼い主様の意識の高まりから、近年手作り食に関する情報が求められる一方、臨床現場では手作り食に対する的確(数値的)な指導が事実上困難な現状があります。その理由として手作り食の指導、レシピの作成には獣医学的な知識に加え、各食材の栄養組成の把握や取り扱い、調理に関する情報が必要になることが挙げられます。
市販の総合栄養食、療法食に比べ手作り食では、その子の嗜好性や個々の状態に合わせた栄養組成の微妙な調整ができるというメリットがありますが、 総合栄養食や療法食の栄養基準を数十にもわたります。 それをどう数値化し、食事指導・管理に繋げるかという問題がありました。DC one dishはその問題を解決し、手作り食における食事指導・管理の新しい形をお届けすべく、誕生しました。

手作り食に関する情報はインターネット上でも多く取り上げられ、無料公開されているレシピも数え切れないほど存在します。しかし残念なことに実際に無料公開されている手作り食レシピを計算すると総合栄養食の基準を満たしているものは見受けられません。手作り食を推奨している団体の中には、エビデンスとかけ離れたものを提案されることもあります。
食べるものであれば何をあげてもいいと考えられていた時代から、総合栄養食へと時代と進化したわけですが、手作り食の中にはこういった動物たちの食文化に逆行するような行為が見受けられるため、臨床現場の先生方の中に手作り食に対して良い印象をもっていない方も多くいらっしゃいます。
では、ペットフード(ドライ、セミモイスト、ウェットフード)はどうでしょうか。 市販のペットフードは基本的に総合栄養食や療法食の基準に則って作成されており、栄養価的には安心して給与することができると考えられています。また調理工程もなく、飼い主様としても獣医師としても簡単に栄養管理ができるという大きな利点があります。ペットフードの発展があったからこそ犬猫の栄養学の研究が進み、動物たちの寿命が延びていったといっても過言ではありません。しかし残念ながら、ペットフードは法律上食品ではないため、人間の食品とは全く異なる扱いを受けています。近年ヒューマングレードという言葉が流行っていますが、日本においてこの言葉には定義がなく、なにをもってヒューマングレードとするかは各メーカーの独自の判断に委ねられています。原料、製造工程ならびに衛生管理についても実際にどのような状態なのかを外から把握することは難しいのが現状です。市販のペットフードを成分分析にかけたところ、実は多くのペットフードが栄養基準に準拠せずに作られていた、という論文も発表されています。
上記のように手作り食、市販ペットフードどちらも長所、短所があります。どちらが良い悪いではなく、DC one dishではエビデンスに基づく栄養学の情報発信を心掛けてまいります。

獣医療としての栄養管理はもちろんですが、飼い主様と動物にとって食事は、生活の大きな部分となります。手作り食の分野に関してはまだ発展途上ではありますが、私たちはインターネットを通してかかりつけ動物病院の獣医師様と一丸となり、その子に必要な食事管理のお手伝いができればと考えております。

このサイトが飼い主様、獣医師様を通して動物たちのQOL向上に役立ちますように。

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