【飼い主様向け】低アルブミン血症を持つ子への食事戦略

食事管理が直結して命にかかわる可能性のある病気です。そのため、レシピ作成にはかかりつけの先生と協力が必要です。

「アルブミンの数値が安定しており、食べられるもの(食材)がわかっている。」または、「食べ物が関与していないと診断のついている」以外の子は、食事管理が治療に大きく影響することがある為、かかりつけの先生からのオーダーまたは、かかりつけの先生に記載して頂いたオーダーシートの提出を極めて強く推奨しています。

あまりにもアルブミンが低い子は、食事変更をして数日以内に血液検査を頻回行う必要性があることもあります。低アルブミン血症に対する食事管理は他の病気の食事療法とは全く異なり、低アルブミン血症が発症して安定するまで時間的余裕がないケースも多くあります。

低アルブミン血症は、コントロールがつかない場合は命に係わる病気です。レシピを作成する症例の中でも最もハイリスクで、問診が細かく、厳密な食事管理が必要になります。評価の難しい病気である為、飼い主様ご自身のみでのオーダーは推奨されません。ぜひ、かかりつけの先生にご相談をお願いします。

食事で出来ること

低アルブミン血症の原因はさまざまであり、リンパ腫などの腫瘍疾患などを除き、食事療法で大きく治療効果が期待できる病気は、慢性腸症(CE)、炎症性腸疾患(IBD)、タンパク漏出性腸症(PLE)、リンパ管拡張症(IL)という診断(または、疑い)のある子です。担当の先生の治療方針や、飼い主様のお考え、その子の状況によりますが、内視鏡などの麻酔をかけて検査、診断が必要なことがあります。

上記のような病気の場合、食事療法の適応となりますが、食事が病態に関連していることもあれば、ない場合もあるため、「実際にやってみるしかない」というのが、この食事療法の難しさです。また、食事変更によって悪化する可能性もあります。そのため、かかりつけの先生との連携がかかせません。

絶対的に「この食材が良い」「このフード(レシピ)が良い」というものありませんが、以下に配慮しレシピを作成します。

低脂肪、超低脂肪

脂質が消化吸収に負担をかけている場合があります。市販の低脂質ドックフードは7~8%前後であることが多く、もちろん手作り食も栄養組成を崩さずに同じ脂質まで下げることが出来ます。さらに、脂質が低い「超低脂肪食」と呼ばれる手作り食にしかできない栄養組成を作成することも出来ますが、次項目のアレルギーとの兼ね合いを考え、使える食材を選択肢し、どこまで脂質を下げられるか、どこまでの栄養組成にするかを考えなければなりません。

脂質の制限のし過ぎにより、リノール酸の不足が生じることが手作り食ではよくあります。また、過去の報告にあるようなレシピだとカルシウム、リンの絶対量の不足や、比率の乱れにより、長期給与は体にとってマイナスになる可能性もある為、慎重なレシピ設計が求められます。

食物アレルギーなどの食物有害反応

食物アレルギーなどの食物有害反応が関与している場合があります。そのため、記憶にある限りすべての食事内容とその時期を教えて頂きます。ご面倒かとは思いますが、成功率を上げるための極めて重要な情報になります。生まれてきてから口に入ったことのある水以外すべて(オヤツ、サプリメント含む)の情報をお教えください。特に以下の時期と食事内容を気にしています。

・生まれてから1歳までの食事歴:アレルギーがある場合発症は1歳以内にアレルゲンに触れている可能性が高いと言われています。

・発症時の食事:反応している原因の食物が含まれている可能性があります。

・サプリメントはすべて給与の中止をお願いしています。サプリメントに含まれるアレルゲンにより治療効果が望めない可能性を排除します。

アレルギー検査を行っている子の場合は検査データのお送りをお願いします。可能な限り除去したレシピを作成したいと思いますが、低脂肪との兼ね合い、アレルギー検査の精度(IgE検査と食物アレルギーは関連度は低いと言われています。)などを考慮し、レシピを作成いたします。かかりつけの先生のご指定がある場合は、オーダーシートにご記載ください。

状態によっては数日ごとにアルブミン値の変化をみてレシピを随時作成、変更することもあります。ご依頼の際は、可能であればご決済前にご相談いただきますようお願い申し上げます。

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